堺/ 堺市茶室 伸庵 (抹茶、干菓子)
木戸門
先日、堺に数日滞在した際に、大仙公園を訪ねた。
先ず履中天皇陵といたすけ古墳を巡った後、堺市博物館を訪ねた。
堺市博物館の建物を出て直ぐの処に「堺市茶室」があり、その内の一つの「伸庵」でお茶をいただけるということであった。
堺市といえば全国的にその名を知られた人物の一人に千利休が挙げられる。
その千利休の影響もあって堺におけるお茶の文化はそれなりの伝統があるようである。
またお茶に係わる道具やお茶菓子の発展も見逃すことはできないものがある。
ということで、無作法は承知の上で「伸庵」に向かうことにした。 伸庵
木戸門を通り庭園内に歩をすすめると、国の登録有形文化財である「伸庵」と「黄梅庵」の二つの茶室があり、右手にある「伸庵」にゆるゆると向かった。
庵内(立礼席)
「伸庵」では正面右側の引戸を開けて立礼席が用意されている部屋に入ると、着物を召されたご婦人が奥から出てこられた。
このご婦人に来意を告げ、窓を背にした席の一つに座らせていただいた。 干菓子は「御菓子司 天神餅」製、古墳の形
一旦奥に下がられたご婦人が「御菓子司 天神餅」製の干菓子を卓上に置いてくださった。
古墳形のを口にそっと入れると、唾でほろりほろほろとなってほぐれていくのと同時に和三盆の淡い甘味が広がるのを私以外に誰もいない静寂の中でしみじみと感じたのであった。 抹茶
そして、古墳形の干菓子が舌の上に僅かに残った頃合いに抹茶が供された。
そっとお茶碗を取り上げ、少し回転させてからいただいた。
干菓子とは異なるお茶の甘味をそこはかとなく感じつつ、数回かかって飲みきった。
抹茶をいただいたのは久しぶりであったが、なかなか美味に感じられたのであった。
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