新宿歌舞伎町/ 樽一 (清酒、鯨料理、他) [2/3]
樽一
先日、M社の先輩MI氏と半年ぶりに新宿で会食をいたしました。
向かった先はMI氏が見つけておられた清酒の取り揃えが秀逸な「樽一」という店です。
「樽一」は歌舞伎町にあり、MI氏の先導に従って歌舞伎町の街を歩きましたが最近は警察による客引きの取り締まりが厳しくなっていることに加えて時間が17時頃と早かったこともあり、客引きのキャの部分も見ることなく店に到着したのでした。
まだ先客の少ない店内で、ほぼ中央のテーブルに案内され、飲み物を選んでいる段階でお通しが目の前に置かれました。
そのお通しを横目に見つつMI氏と決めたのは「先ずは再開を祝してビールで乾杯!」ということでした。
ただし、冬場の生ビールをジョッキで飲むのはお互いにヘジるものがあり、瓶ビールを発注した次第なのでした。 瓶ビール
お通しの海老の味わいがするマッシュトポテトが存外に美味ですねェ、などと話をしていますと瓶ビールが運んでこられました。では、イザカムパイ!、とグラスに注いだビールで乾杯し、料理を選び始めました。 ナガス鯨刺身
MI氏の事前調査によりますと「樽一」は海産物、とりわけ鯨の料理が有名とのことで、しからばということで選んだのは「ナガス鯨刺身」でした。
「ナガス鯨刺身」は赤身肉の刺身でして、生姜と葱を薬味にして醤油でいただきました。
口当たりはまさに生肉のねっとりとした感じのもので、薬味によって若干味に変化がもたらされてはいるものの所謂ヘモグロビン系の味がするものでした。
これに近い味わいの料理ではマグロの柔らかい赤身の刺身が近いように思えましたが、素材の弾力に明確な違いはありました。 浦霞 辛口本醸造
そして、「ナガス鯨刺身」に合わせて清酒を選び、シングルモルトのみならず清酒にも詳しいMI氏の選択によって「浦霞 辛口本醸造」をいただきました。
切れ味のシャープな「浦霞 辛口本醸造」はこの日にいただく最初の清酒としても、また「ナガス鯨刺身」に合わせる清酒としても実にピッタリの清酒でした。 ほや刺身
次の料理としてMI氏が選択されたのは「ほや刺身」でした。
私個人としてはほやというものの経験は皆無に近いのでとやかく話をできるものではありませんが、新鮮な食材というものにはそれなりの旨味というものがありまして、この「ほや刺身」も得も言えぬ渋味といいましょうか、はたまたフニュリとした食感とグリュリとした食感といいましょうか、それは味わい深い一品でした。
清酒が進むというものです。 かじき鮪あら煮
料理の3品目は調理されたものを、ということで「かじき鮪あら煮」が選ばれました。
この「かじき鮪あら煮」は見た目とは異なって随分淡白な味わいのもので、それは味付けよりも身の淡白さによるものと推察しています。
これ位の淡白さの方が繊細な仕上がりの清酒にはむしろ程良いものと認識した次第でした。 浦霞 禅
「ほや刺身」以降は、「浦霞 禅」、「飛露喜 純米吟醸愛山」と続けました。
MI氏の選択よろしく、どちらも豊潤な香りが広がりましたし、口当たりもよく、かつ含み香も長く続く秀逸な味わいの清酒でした。 飛露喜 純米吟醸愛山
同上
鯨竜田揚げ
最後に鯨の料理をもう一品いたきましょうということで、「鯨竜田揚げ」が選ばれました。
「鯨竜田揚げ」は、生姜と醤油が染み込んだことで鯨の赤身に固有の渋味や香りが抑制されていて、食べやすい味わいに仕上げられていました。また、肉質の柔らかい部位が使われていて、昔に食べたものとは一線を画する食感となっていました。 へのへのもへじ 生酛 無濾過生原酒
また、清酒の最後はSSI認定唎酒師のHさんに薦めていただいた大阪の清酒「へのへのもへじ 生酛 無濾過生原酒」で締め括りました。
私はもう既にヘロヘロ状態になってはいましたが、美味しい清酒であったことは酩酊気味の私にも分かる好い清酒でした。
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