堺/ 古墳 (出土品)
私は19歳で初めて生まれ育った堺の街を離れて京都で下宿暮らしを始めましたが、その頃までは近所にある天皇陵の外堀の淵辺りには自由に出入りできたように記憶するところです。
ただし、もっと以前に立ち入り禁止になっていたような記憶もありますが、少なくとも中学生の頃まではお堀の淵の松の木の根元に座って景色を眺めることはできていました。
その頃は、周辺に建てられた家の数は少なく、場所によっては畑となっている処もあり、そこでは父に連れられてギンヤンマを獲りにいったものでした。
さて、私が多分小学生でそれも低学年の頃でしたが(55年程前)、その畑の処で見つけたのが小さな像でした。
私は、これは天皇陵からの出土物ではないかと考え、その夜に父に見せましたが余り興味を示すことはありませんでした。
子供にとって大人、それも父親の意見や見解は大層影響力を持つものですが、父が興味を示さなかったことで私の興奮も次第に冷めたのでした。
その後暫くは大事に保管していたのでしたが、大学に入って京都に移ってからはいつの間にか忘れてしまっていたのでした。
そして、数年前でしたが母がふと思い出して手渡してくれた缶に私が中学生の頃までに集めた雑多なもの(バッジ、キーホルダー、など)が入っていて、その中にこの小さな像も含まれていました。
これも何かのご縁と思い、大切に保存しておこうと考える次第です。
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