日本橋/ 萬楽飯店 (古越龍山紹興酒、餃子、焼売、あんかけやきそば)
萬楽飯店
一週間ほど前の土曜日に入院した母の様子を窺うために大阪へ向かった。
母の介護をしている妹の都合を考慮し、大阪には夕方に到着するスケジューリングをした結果、この日の昼食は新幹線に乗車する前に東京駅周辺で摂ることとした。
時間的には余裕があったことから、まずは八重洲口を出て日本橋に向かった。
最初に目指したのは餃子の名店である「泰興楼」であったが、名店であるが故に店内は先客で満員状態であった。
そこで、致し方なく歩いていて見つけたのが「萬楽飯店」であった。
一瞥したところ、いわゆる町の中華料理店という佇まいであったことから、いざ入らむ、と店内に歩を進めたのであった。
そして、中国系のお姉さんに「オスキナセキニドゾ。」と言われて、大きなガラス窓の傍にあるテーブルに着いたのであった。
この時、時刻はほぼ正午というところであったが、土曜日のオフィス街にある店であるせいか先客は二組ほどで、店内は静かであった。 古越龍山紹興酒
着席して菜譚を見ると、6種類の紹興酒が載せられていた。
それらの中から「古越龍山紹興酒」の180ml瓶を温めていただくことにしたのであった。
最近昼飲みを覚えたが、なかなか好いものである。
冬の温かい紹興酒は口腔から喉、そして胃の腑へとジワリと滲み渡ったのであった。 餃子
紹興酒が供されるまでの間に、「餃子」と「焼売」を注文しておいた。
先ずは、「餃子」が供された。
当店の「餃子」は慣れ親しんだ町の中華料理店のあの餃子の味であり、紹興酒と好い相性であった。
また、その餡は丁寧に練り上げられたもので、その口当たりは程良く柔和なものであった。 焼売
餃子を食べ終わるタイミングで「焼売」が供された。
「焼売」は包丁で細かくカットされたと思しき豚肉が詰められていて、肉の歯応えが秀逸であった。
また、咀嚼を繰り返すと肉本来の甘味・旨味が広がったのであった。 あんかけやきそば
最後に「あんかけやきそば」をいただいた。
かけられた餡には白菜、木耳、人参、そして豚肉が入れられていた。
特に豚肉は結構な量が入れられていて、そこから出た旨味が野菜から出た旨味と相乗して好い味わいを呈していた。
「萬楽飯店」は偶然入った店であったが、思いもかけず佳い店に出会えたのであった。
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