東京駅/ 六厘舎 (得製つけめん)
最近になってのことであるが、所用があって大阪に出掛けることが多くなっている。
その大阪に行く際には、時間の関係から東京駅付近で昼食を摂ることが常となっている。
東京駅は駅構内に係わらず、その場所柄多くの佳店が点在している。
何時も予め場所を決めずに気が惹かれた店で昼食を摂っていたが、八重洲の地下街にあるラーメンストリートのラーメン店だけは避けてきた。
その主たる理由は、長蛇の列ができていて、入店までに時間がかかりそうであったからである。
その長蛇の列ができているラーメン店の中でも「六厘舎」の行列の長さは他の追従を許さないもので、今までは列を横目にしながら通り過ぎていたのであった。
ところが、先日はJR中央線がトラブルこともなくスムーズに運行されたこともあり、東京駅では存外に長い余裕ができてしまったのであった。
そこで、今まで通り過ぎていた「六厘舎」の行列に並んでみることにしたのであった。 11:08 列の最後尾は出口付近であった
この日は土曜日であったが、「六厘舎」の行列はいつものように長く、当店の入口から数えて二角を曲がった出口付近に行列の最後尾があった。
その行列の最後尾に並んだのは午前11時8分のことであったが、並んで暫らくの間は行列はピクリとも前進するということはなかった。 11:08 出口横の行列に関する注意書
動きの無い行列に並ぶというのは一人で来た者にとって実に手持無沙汰なことである。
することが無いから、周囲の観察をする、ということになるであるが、最初に見つけたのが「お客様各位」と書かれたボードで、ここには日英韓中で行列の並び方について書かれていたのであった。 11:14 お品書が回ってきた
さて、並び始めて約6分ほどした頃合いで、まだ最初の角を曲がってもいない状況であったが「お品書」のボードが店のお姉さんによって回されてきた。 11:17 後30分も待つのかねェ
お品書を手渡されて内容を見ている内に列が徐々にではあるが進んでおり、最初の角を曲がり、足もとに待ち時間が「約30分」という表示が足元に見えたのが列に並んで11分後のことであった。
ここから未だ30分も待つのかと思うと、列から抜け出したい衝動にかられたのであったが、ここは我慢のしどころである。
おまけに予約した新幹線の出発時刻までには余るほどの時間があったのであるから・・・。
ところで、待ち時間が約30分の標示あたりから列の動きは若干ではあるが速くなったようであった。
これは想像であるが、店内には行列をものともしない若者たちで溢れていて、彼らの食するスピードが速く、それによって行列の進み具合が良くなった様子であった。 11:21 券売機は1,100円を入れると最上段だけが点灯(押し間違いを防ぐ工夫か?)
列に並び始めて13分、店のお姉さんが食券を買いに行くよう私も含めた数名の人に伝えてきた。
私は、店のお姉さんにお薦めを確認して「得製つけめん」(1,060円)をいただくことにしていたので、予め手に用意していた千円札と百円玉を券売機に投入したのであった。
一旦行列を離れて食券を購入した後、元の場所に戻っていたのであった。 11:22 食券をゲット
11:24 最終コーナー
食券を持って待つこと2分、いよいよ最終コーナーに差し掛かった。 11:29 列の先頭に到達
そして、更に5分で行列の先頭に辿り着いたのであった。
行列の先頭で佇むこと約1分、ついに店内に案内され、カウンターの奥にある席に導かれた。 11:35 得製つけめん(行列に並んで27分後)
席に着いて待つこと約5分で、行列に並び始めて27分後に「得製つけめん」が供された。
思ったよりも早いことであった。
さて、「六厘舎」の「得製つけめん」は、何の予備知識もない私には、驚きのものであった。 濃厚な漬け汁
まず、その漬け汁であるが、見た目にも高粘度のどぅろ~りとしたもので、実際に食してみると大そう濃厚な漬け汁であった。
海苔の上には魚粉が置かれているが、ベースの味も魚介系の濃い味わいであった。 麺
また、麺は褐色が強めで私的には太めの麺が綺麗に折り畳まれた姿で供された。
これを漬け汁に漬し、いろいな具材と絡めていただいたが、食べ進む内に口腔内が独特の旨味で満たされて行ったのはちょっとした驚きであった。 大きめのチャーシューは漬け汁の下に隠れていた
六厘舎焙煎七味黒
スープには「六厘舎焙煎七味黒」を入れると味にアクセントが付いて、これも好いという感じであった。
最後に、漬け汁をスープで割っていただいたが、柚子の風味が爽やかであった。
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