天神橋/ うまい屋 (たこ焼)
うまい屋
天神橋筋商店街に数多あるたこ焼の中で「うまい屋」のたこ焼はHO氏のベストリコメンデーションである。
「奴寿し」で寿司と昼飲みを楽しんだ後、その斜め向かいにある「うまい屋」でたこ焼をいただくことにした。
当店について若い女将さんに問うと、創業60年を越える、という。
競争が厳しく栄枯盛衰の絶えないたこ焼の分野で60年も続くというのは並大抵の努力だけでは容易に達成できるものではない。
当店では代替わりを経て、今は若い店主殿と若い女将さんで営まれていた。
当店はHO氏の贔屓とする店であって、氏は当店のことについて詳しい。
そのHO氏が教えてくれたのが、焼き上がったたこ焼の保温システムである。
氏の教えに従って焼き台の手前を見ると、銅で造られた四角い加熱水槽とそこから湯が循環する保温台があり、そこには焼き上がったたこ焼が載せられているのであった。
焼き上がったたこ焼は一旦保温台に置かれることによって、人が口に運ぶのに程良い温度に仕上げられるということである。
そういえば、近年のたこ焼はフワフワの生地が熱々で、下手をすると舌を火傷する危険がある。
また、アチチの状態では折角のたこ焼が高温のために味がしないということもある。
現に私は北のクラブで出前で取ったたこ焼を口に放り込んで悶絶したことがあり、程良い温度ということの重要さは身を持って知っているのである。 店内はテーブルが5卓
お品書は潔い構成
焼き台の横を通って奥の飲食スペースに入ると、人気店であることから先客でいっぱいであったがかろうじて空いている1テーブルに着くことができたのであった。 キリンビール
着席して若い女将さんにたこ焼8個を二人前注文し、併せてビールもお願いした。
ビールを飲みつつHO氏と歓談していると、皿に綺麗に並べられたたこ焼8個がテーブルに置かれた。 うまい屋のたこ焼
HO氏によると、当店のたこ焼はソースをつけなくても、そのままで美味であるという。
しかし、それを耳にするのが若干遅きに失し、私はソースを満遍なく塗ってしまっていたのであった。
そのソースを纏ったたこ焼を1個、口にした。
これはナント、私たちが幼い頃からいただいていた本物のたこ焼であった。
近年のフワフワたこ焼もそれはそれで良いのであるが、私的にはこのメリケン粉にたこやキャベツが散りばめられたものこそが「たこ焼」なのである。
そして、HO氏が語るように、当店のたこ焼は具材も生地も旨味が秀逸なのであった。
また、特筆すべきはたこの歯応えが硬過ぎず柔らか過ぎずという厳選されたたこの食感であったことである。
さらに、その温度の良さについては改めて語るまでもない。
「うまい屋」のたこ焼は、私たちにとっては正真正銘の本物のたこ焼なのであった。 ソース、刷毛は奴寿しのと同じメーカーか?
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