銀座/ MERCER BRUNCH GINZA TERRACE (Salmon Tatar, Avocado & Porched Egg Dill Sauce、Coffee)
そのYA氏からは「ジャッカルく~ん(遥かな先輩であるが猫なで声)、孫が喜びそうな若向きの店があったら、また教えて欲しいものじゃのう。」との密命を拝受していた。
そこで、クリニックに出かける日を利用して早速YA氏と共に出かけてみた。
行った先は「Kirarito Ginza」の4階にある「MERCER BRUNCH GINZA TERRACE」である。
当店はNYスタイルのブランチ専門店ということで、巷では若い女性達に人気の店のようである。
ということは、裏を返せば親爺族は「お呼びじゃァない!」ということになるのであるが、まずは行ってみることにした。
ブランチの専門店ということであるかから、店は午前10時からという時間から営業されており、11時少し前に入店した。
まだ11時はまだ早いという感覚で訪れたのであったが、店内はほぼ満席に近い状態となっていた。
それも、お客は全てうら若き女性ばかりで、芸能関係者、出版関係者、ママ友、が殆どのようで、皆さん眉目秀麗かつ容姿端麗な人である上に洗練されたビジネススーツあるいは高級ブティックのオートクチュールを身に纏われ、化粧にも手間暇と多額のコストをかけておられるような方がたばかりであった。(改めてことわっておくが、面白おかしく書いているのではなくて、まさにこの通りの状況であったのである。)

T-シャツ姿のカジュアルないでたちの店員さんに案内されて席に着き、3つのメニュを手渡された。
これらの内二つは冊子になった飲み物のメニュであり、一つはブランチのメニュであった。
ブランチのメニュには9種類の料理とフレンチトーストが掲載されており、これらの中からYA氏は「Staub Pot-Cream Stew of Salmon & Spinach」とコーヒーを、私は「Salmon Tatar, Avocado & Porched Egg Dill Sauce」とコーヒーを選択したのであった。
選択するにあたっては、みなさんがご想像された通り呻吟に次ぐ呻吟を重ねたのであった。


注文を終えてほっと胸をなでおろし、周囲を伏し目がちに見回すと、店内の中央でエントランス寄りに氷の山があり、そこにはMOËT & CHANDONのボトルが数本突き刺してあり、かつその上にはシャンパングラスが並べられているのであった。
コーヒーではなくてシャンパンにしておけば良かったなどとYA氏と談笑していると、コーヒーが供された。


コーヒーはかなり大きいカップに入れられていたが、気持ちのせいかもしれないがニューヨークのカジュアルなレストランで飲んだ味を彷彿とさせる味と香りであった。
更に暫らくすると注文した料理が運ばれて来た。


YA氏の「Staub Pot-Cream Stew of Salmon & Spinach」は表面にパン粉が撒かれ、それがバーナーで軽く焦がされていた。
YA氏によると、クリームソースの中に鮭とほうれん草のボイルされたと思われるものが入っていて、なかなか美味とのことであった。



私が選択した「Salmon Tatar, Avocado & Porched Egg Dill Sauce」はスモークトサーモンの乱切りをシェルクルで円形に成形したものの上にアヴォカドが載せられ、更にポーチドエッグが載せられているという料理であった。
まず、中心線に沿って上からナイフを入れると思っていた以上に綺麗な真っ二つに切ることができた。
更に一口サイズに切って口に運んだが、玉子の黄身とタルタル状態のサーモンの相性が佳くて、久しぶりに美味しい鮭をいただいたという思いであった。
また、アヴォカドもフルーティーなクリーミーさが舌の上と上顎をカバーし、これがサーモンの塩味・燻味および鮭固有の蛋白質系の味を巧く引き出していた。

一方、「Brioche French Toast」は実に滑らかな食感であり、その味もくどさの無い素材の佳い部分だけが味わえる一品であるように感じた次第であった。
私自身はフレンチトーストに詳しくはないので云々はできないが、正直なところ美味しかった。
食べ終わってYA氏に感想を伺うと、「こんなにも若くてオシャレな女性ばかりのレストランには自分としては入店しづらいので、孫には小遣いを渡して友人と来てもらうことにしようかなァ。」とのたまわっておられた。
最近のコメント