湯島/ 四川担担麺 阿吽 (黒胡麻担担麺+半ライス)
阿吽の店の前には雨の日も列ができる
先日、上野動物園に行った帰り道、約1年ぶりに湯島にまで足を伸ばした。
目指した先は、1年前には何故か休業していて入店が叶わなかった「四川担担麺」の名店である「阿吽」である。
店が再開したかどうかの情報もなく、「え~い、閉まってりゃあそんときゃあ~そんときよっ!」と覚悟を決めて行ってみると、営業していたのであった。
早速引戸を開けて入店したら、券売機の前に3人の先客が立っておられた。さらに、店内に目を遣ると壁に沿った長椅子に8人の先客がぎゅうぎゅう詰め状態で大人しく座っておられた。 食券の自動販売機
カウンターの先客数名が帰ったことで店内の列が動いたので、やっと券売機と対峙することができた。
初めての入店であって辛さの程度は分からないので、標準レベルと推察した「3辛」をいただくことにし、また専門店でもあまり扱っていない「黒胡麻担担麺」を選択したのであった。
食券を購入し終わると、スタッフのオニイサンが寄ってきて食券の半分をむしり取った後、辛さをどうするか尋ねてきた。
初めての入店であることを伝えてからお薦めの辛さを尋ねると、初めてなら味が分かる「2辛」程度が良いかもということであった。
ほんの一瞬であるが思考を巡らし、標準の最辛が「3辛」ということと自分はまあまあの程度なら辛いのも大丈夫であることを考慮して、「3辛」をお願いしたのであった。
しばらくしたら、8人掛けの長椅子に、先客と同じようにぎゅうぎゅう詰めで座ることになった。
座って店内をよく見ると、私の前も後ろも女性客がほぼ半数、という状態であった。
中には、一人で訪れた女性客も3人ほどいらっしゃった。
また、店内は90度の直角に設えられたカウンタ―席(4席+5席が各辺に)とテーブル席(入口側に2席/1卓、奥の4席/1卓)があるが、奥のテーブル席は使われておらず、11人で満席という運用状況であった。 カウンターの向こうが調理場
食券の半券
先客が食べ終わって一気に4人がカウンター席に案内されたが、幸運なことに私は店主殿の真正面となる直角コーナーから2番目の席があてがわれた。 磨きこまれたカウンター席
カウンター席は奥行きが50cmはあろうかというゆったりしたもので、レモンスライスが入った冷水のジャーなどが置かれていた。 黒胡麻担担麺と半ライス
着席してほどなく「黒胡麻担担麺」がカウンター越しに店主殿から手渡された。
そして、店主殿は厨房の奥に消えたかと思うと、直ぐに戻ってきて「半ライス」を手渡してくれたのであった。 黒胡麻担担麺
「黒胡麻担担麺」は上からみると、丼鉢に接するスープの淵に花椒のパウダーが薄く付いているのであった。
また、一面を覆い尽くした花椒のために麺もスープの色も伺い見ることはできないのであった。 黒胡麻担担麺
また、横から見ると炒められた肉が麺の上に水菜と共にこんもりと盛り付けられていた。
まず、スープが辛くて飛びあがるといけないので慎重に一口だけ啜ると、辛いというのでは無く、また痺れるというのでもなく、黒胡麻の味と相まってバランスのとれた辛痺味が広がるのであった。
また、間違っているかもしれないが、含み香というか後味というか、そこに甲殻類の余韻を感じたのであったが、あれは何から来るものであろうか・・・。
麺を啜りあげかつスープを口に運ぶことを繰り返して、麺を全ていただいた。
その後は、恒例の「おじや」である。
手をつけずにいた「半ライス」を残ったスープの中にやんわりと落し込んだ。
サクサクとかき混ぜてから口に運ぶと、得も言えぬ佳い味わいの「おじや」ができていた。
最後まで食べきって、満足して席を立ったのであった。 入口
店の外に掲げられたお品書き
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