赤坂/ 虎屋菓寮 (特製羊羹 千里の風、あずき茶)
先日、日比谷公園にある「松本楼」で昼食を摂った後、YA氏と赤坂に向かった。
行き先は、「虎屋」の赤坂本店の地下にある「虎屋菓寮」である。
過日伺った時は本社社屋改築前のギャラリー展示が最終日で、「虎屋菓寮」も長蛇の列ができていたのであった。
本社社屋内の販売スペース左手に地下に降りる階段があり、そこには「虎屋菓寮」でいただける品々のディスプレイがあった。 エントランスの生花
静々と階段を降りて行くと待つことも無く店内に導かれた。
そして、黒を基調とした清楚な制服を着たウェイトレス嬢によって、エントランスに飾られた季節の生花の横を通ってテーブルに案内されたのであった。
着席すると直ぐウェイトレス嬢がメニュと良く冷された麦茶を置いて行った。
この良く冷された麦茶は底が厚いグラスに入れられていて、持ち上げた時の安定した重量感が秀逸であった。
「虎屋」はこういう処にも配慮していて、超一流店の矜持をスタートから感じさせられたのであった。 メニュ(部分)
メニュには幾種類もの生菓子が掲載されていたが、メニュのページを繰る内に当初考えていた「夜の梅」はまたにして、「特製羊羹 千里の風」という赤坂本店限定メニュの一品をいただくことにした。
また、お茶は煎茶ではなく「あずき茶」をいただくことにしたのであった。
なお、YA氏も幾ばくか悩まれた様子であったが、生菓子の「沢辺の蛍」を選択され、これに抹茶を合わされることで落ち着いた。 沢辺の蛍と抹茶
YA氏が選ばれた「沢辺の蛍」は「第30回源氏物語と和菓子展」に出品された逸品で、きんとんの周りにそぼろが付けられたものとのことであった。
沢辺の蛍
YA氏に味の感想を伺うと、たいへん上品な味と口当たりである、とのことであった。 特製羊羹 千里の風、あずき茶
一方、私の選んだ「特製羊羹 千里の風、あずき茶」は四角いお盆の上に「特製羊羹 千里の風」、「あずき茶」、「急須」がそれぞれを頂点にした逆正三角形に配されていた。 あずき茶の入れられた急須
あずき茶
「あずき茶」をいただくのは初めてである。
まず、一口含んで口中で転がしてみた。
味も香りも小豆の風味を纏った淡いもので、ほぼ想像していた通りのものであった。 特製羊羹 千里の風
「特製羊羹 千里の風」は、赤坂の本店に限定して供される羊羹であるということであった。
その容姿は「虎屋」という店名を彷彿とさせる「虎柄」であった。
黒文字で三分の一ほどを切ってから口に運んだが、しっかりした歯応えを感じた後、上質の甘味が徐々に広がったのであった。
お茶は同系列の風味を持つあずき茶ではなくて煎茶の方が好ましいように感じたが、どちらを好むかは人によってそれぞれの嗜好に負うところが大であろう。
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