日暮里/ HABUTAE (羽二重だんごセット)
先日、上野から日暮里まで漫ろ歩いた。
昼食に摂ったカフェすいれん(国立西洋美術館)の「ル・コルビジェ ランチプレートセット」が存外に多かったことから途中で何も口にしなかったので、日暮里でJRに乗る前に一休みすることにして「羽二重だんご」の本店に向かったのであった。
ところが、である。
店舗は改装中であって、営業は駅前で行われていると工事のおっちゃんが教えてくれた。
そこで踵を返して日暮里駅前に戻ると、「HABUTAE」と掲げられた店舗がそこはかとなく佇んでいた。 大テーブル
早速店内に歩を進めると先客は無く、これ幸いと大テーブルの一番奥の席に着かせていただいたのであった。
席に着くと三角巾の姿も初々しいお姉さんがお茶とお品書を持ってきてくれた。
お品書を見ると、今月の24日(月)が仲秋の名月であることからそれに因んだ「お月見セット」や秋の味覚である栗を使った「栗かのこ羹セット」などなどそそられるものがあったが、久しぶりの訪店であることからスタンダードな「羽二重だんごセット」をいただくことにしたのであった。 お月見の飾り
注文を終えてテーブルの上のデコレーションを見ると団子の形をした塗りの器の横にお月見の飾りが置いてあった。
まさに仲秋の名月を寿ぐ趣である。 羽二重だんごセットとお茶
羽二重だんごセット(餡つき団子、焼き団子)
「羽二重だんごセット」は当店のスぺシャリテである「餡つき団子」と「焼き団子」のセットであり、まずは「焼き団子」からいただいた。
「焼き団子」は岡倉天心がこれを肴に酒盃を重ねたということであるが、軽く焦げ目の付いた醤油味の団子はお茶にも好し、そして酒にも好し、の味わいであった。
「餡つき団子」は自然の甘味が活かされた漉し餡のさっぱりした甘さが秀逸でり、また舌の上と上顎の間に広がって行くそのきめ細やかな漉し餡の動きが得も言えぬ口当たりであった。
最近のコメント