新大阪/ 美々卯 新大阪店 (えびとじ膳、熱燗)
美々卯 新大阪店
先月の大阪行きは、冬季オリンピックの開会式前日から閉会式前日までという約2週間に亘るものであった。
最終日は新幹線に乗る前の新大阪駅で摂ることにし、駅構内を漫ろ歩いていた。
もう既に気になった店は殆ど入店を果たしていたのであったが、気付いたのであった。
肝心要の「美々卯」には未だ入っていなかったことを。
「美々卯」の店の前に立って様子を窺うと、うどんを核にした料理が多数揃えられているのであった。
そして大看板に書かれた料理の一つに「えびとじ膳」という海老の天ぷらと玉子丼をメインとしたセット料理があり、これをいただくことにした。
この「えびとじ膳」については、先ずは熱燗で天ぷらをいただき、次いで残した天ぷらを入れたうどんと玉子丼をいただくということにしたのであった。
なお、「美々卯」のうどんは当店のスぺシャリテである「うどんすき」で使われるもので、少々時間をおいてもクタクタになるような代物ではないことは衆知のことであり、上述のような食べ方でも美味しくいただけることは考慮した上での選択なのであった。 熱燗は菊正宗
店内に歩を進めると、大変清楚で初々しい女性店員さんがテーブル席に案内してくださった。
カバンを椅子の上に置いてから壁を背にした椅子に着いた。
お品書に一通り目を通した後、「熱燗」と「えびとじ膳」をお願いした。
「熱燗」程なく供され、先ずは猪口に半分ほどを口に含んだのであった。
口腔内に菊正宗の豊潤な薫りは広がり、次いで飲み下すと喉元から食道、そして胃の腑に熱燗でいただく酒精の軽快な刺激が伝わっていったのであった。 えびとじ膳(玉子丼、うどん、天ぷら、天つゆ、香の物)
「熱燗」を猪口に一杯と少しを飲んだタイミングで「えびとじ膳」が供された。
入店時に思い浮かべていた以上に量があった。 天ぷら(えびX2、しし唐、かぼちゃ、海苔?、茄子)
天ぷらは、海老が2匹、しし唐、かぼちゃ、海苔(だったような?)、茄子という構成で、熱燗の肴として海老、しし唐、かぼちゃ、海苔をいただいた。
海老は新鮮で身が程良く引き締まったもので咀嚼すると海老の佳い甘味が口腔内に広がり、熱燗も進むというものであった。また、しし唐もその固有の香と淡い辛味が広がるものであり、こういうところに「美々卯」の矜持が感じられるというものであった。 玉子丼
「熱燗」を飲み終え、「玉子丼」と「海老の天ぷらと茄子の天ぷらを載せたうどん」をほぼ交互にいただいた。
「玉子丼」には「美々卯」の出汁が使われているようで、綺麗な黄色が保たれている上に、上質のコク味が楽しめる一品であった。
また、薬味として粉山椒をふっていただいたが、これが玉子の甘味を引き立てることから実に良い味わいであった。 うどん
天ぷらうどんにアレンジ
一方、うどんは残しておいた「海老の天ぷら」と「茄子の天ぷら」を載せていただいた。
うどんのおつゆは「美々卯」のおつゆが使われていてそれだけでも美味であったが、天ぷらという揚げられた具材が加わったことで、更に旨味が膨らんだのであった。
なお、テーブル上に置いてある「七味」を少々足すと味と香に変化が現れ、たまらぬ味わいとなるのであった。
なお、店員さんに尋ねると、当店の七味には山椒が混ぜられているとのことであった。 デザート(ミントのゼリーがフルーツと佳い相性であった)
さて、ここでクイズである。
上掲の「えびとじ膳」の写真の中央に朱色のお椀があるが、これは何に使うものでしょうか?
店員さんに尋ねて得た答は、
丼物あるいはうどんの器から調節食べない人のために用意してあるお椀である
とのことであった。
更に、丼物用かうどん用かを尋ねると、
どちらでも随意に
とのことであった。
まあ、私的には丼物用に使われるのが多いのではないかと推察するところであるが、私の様なガサツ者には不要な器であった。
最近のコメント