新宿歌舞伎町/ 上海小吃 (青島啤酒、紹興花彫酒、香菜柈干絲、金針花〇仁、宮爆鳰丁、餃子)
上海小吃に至る路地の入口
先日、HO氏に誘われて東宝シネマ新宿に「Richard Jewell」を観に行きました。
マスコミによって無実の人が犯人に仕立て上げていかれるというストーリー展開でしたが、日本でも数年前に瀬戸内の事件で強面であるということとインタヴュに対する不慣れな対応から一部のマスコミによって殺人犯に仕立て上げていかれる人が居られたということを思い出す映画でした。
この映画を観終えた時の気分は、昨今のマスコミの報道で不十分な根拠や浅い取材に依拠したものを見かけることがあったこともあり、些か重たいものがありました。
似たような気分は、やはりHO氏に誘われて観た同じクリント・イーストウッドが監督の「American Sniper」でもありましたが、それはこういう社会問題を扱うクリント・イーストウッド監督の哲学によるものなのでしょうか・・・。
それにしましても、HO氏はなかなか考えさせられる映画を紹介してくれます。

さて、映画が終わったのが17時半頃のことで、食事に向かうことになりました。
向かった先は、ディープなグルメ情報に詳しい人たちの間で良く取り上げられる「上海小吃」です。
店名をHO氏に伝えて、氏の扱い慣れたスマホでルートを探してもらいました。
ウネウネと歌舞伎町の道を辿りますと、この辺りなのに店が見つからん、という状況に陥りましたが、良く見ると路地の入口に赤地に黒い文字で「上海小吃」と書かれた看板がありました。
そして、その看板の処から路地の奥に目を遣りますと、「上海小吃」と思しき店の明かりが見えたのでした。

何やら探検気分で路地を進んで行きますと「上海小吃」と大書された看板があり、更に路地の向こうで女将さんらしき女性が居られたので合図を送りましたら店内に入るよう身ぶりで示されたのでした。

HO氏と私は店内に歩を進めたものの誰も居られなかったので何処に座るべきかも分からずにいました。
すると、女将さんが現れて最初の飲食空間の奥のテーブルに着くように言われたのでした。

そのテーブルの横を通り抜けた先には奥の部屋があります。
また私達のテーブルの後ろ、奥の部屋に繋がる細い通路にはトイレの入口があり、通路を背にしていた私はトイレのドアが開くたびに椅子の背がドアと当たるという状況でした。
また、テーブルの横には漢字で何やら目出度くも有り難い言葉が大書されており、かつてマンハッタンの中華街で見た文字も並んでいました。

壁には装飾のように料理名が書かれた札が並んでいましたが、手元には日本語も書かれた菜譚が置かれていて、これを見ながら注文する料理を決めることにしました。

先ず最初に注文したのは「青島啤酒」でした。
やはり中国料理の店では中国ビールが良いというものです。

「青島啤酒」が供されるのと時を同じくして「お通し」が供されました。
料理の名前は分かりませんでしたが、その味わいからして「牛肉の角煮」と推察した次第でした。
その味は見た目の色とは異なり、どちらかというと収斂性の低い淡白な味わいでした。
注文するべき料理に迷ったので女将さんに相談しますと、「蛤の甘辛炒め」を薦められました。
これは当店の人気No.1の料理ですが、HO氏からはパスのサインがでました。

更に女将さんにお薦めを尋ねますと「香菜柈干絲(豆腐の細切り)」を薦められましたので、これをいただくことにしました。
供されたその姿は、まるで麺のようなものでした。
食感は水分を抜いた豆腐の細切りそのもののようで、少しボソッとしたものでした。
また何らかの味付けはされているようで、そのままいただきました。

麦酒の次は紹興酒をボトルでいただきました。
やはり中国料理には「紹興酒が合う!」というものです。
常温でいただきましたが、好い味わいでした。

二品目の料理は「海老と金針花の炒め」をいただきました。
「金針花」という食材は多分初めてでしたが、セロリの繊維が少ないような感じ、すなわちシャキシャキした歯触りが心地よい食材で、これとエビのプリリとした食感のコンビネーションが良い感じでした。
また、エビが弾力に富んでいる上に旨味も強く、塩で調整された味わいが秀逸でした。

三品目は「宮爆鳰丁(鶏肉と落花生炒め)」です。
鶏肉とピーナッツのそれぞれの歯応えが調和し、唐辛子と醤によって調整されたピリ辛の味わいによって紹興酒が進むのでした。
なお、この料理は今から48年程前にTS教授に連れられて初めて入った「餃子の王将洛北高校前店」で食べたという記念すべき料理です。

「宮爆鳰丁(鶏肉と落花生炒め)」を食べ終えて、そろそろ次の店に行かむ、と思い始めたタイミングで、隣のテーブルに「餃子」が供されました。
これを見たHO氏はすかさず注文を敢行したのでした。
この餃子は形は不揃いですが、なかなか味のある餃子で、そのまま食べても、はたまた添えられた辛いタレで食べても、いづれも美味なる一品でした。
因みに、最初の麦酒の時点で注文しておけばもっと良かったと思えるものでした。
次回は細切り豆腐はパスして、餃子から始めることに致しましょう。
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