神楽坂(日本酒)

2017年7月15日 (土)

神楽坂/ 伊勢藤 (清酒白鷹、酒肴)

1img_7644 伊勢藤

先日YH氏のお誘いを受けて神楽坂へ出掛けた。
伺った先は清酒白鷹を静かに嗜むことでつとに有名な「伊勢藤」である。
「伊勢藤」を最初の一軒目に選ばれたのはYH氏である。
私としてはほぼ一年ぶりの神楽坂であり、かつ「伊勢藤」である。
何の抵抗も疑問もなく、YH氏の提案を素直に受け入れた次第であった。

YH氏も私も定職を離れて久しく、開店の5時ということはないにしても6時までには入店できるという状況である。
この日は工事中であるJR飯田橋駅を経由して「伊勢藤」に至ったのであったが、その時刻は存外に早くて5時を過ぎること15分という頃合いであった。

店内に歩を進めると、既に数組の先客が囲炉裏端で店主殿と静かに話をしつつ盃を傾けておられた。

当方は二人であることから小上がりを所望し、窓の傍の席に着かせていただいたのであった。

1img_7648

席について程なく、若女将から清酒白鷹の飲み方について尋ねられ、燗を付けていただくことにした。
以前書いたことを繰り返すことになって申し訳ないが、「伊勢藤」で供される清酒は毘沙門天様に奉献される清酒「白鷹」のみであり、その飲み方は常温かもしくは店主殿が絶妙の手練で付けてくれる燗のみである。
私の場合は、燗を付けた方が香りが佳いのでこちらをいただくことがほとんどである。
この日がYH氏にとっては初めての「伊勢藤」であり、YH氏にも燗をお薦めした次第であった。

注文を終えて暫らくすると、燗の付けられた「白鷹」と酒肴が供された。
燗を付けられた「白鷹」は人肌燗で、一口含むと「白鷹」の程良い香りが広がり、同時に酒精が舌の表面を軽く痺れさせるように流れていったのであった。

1img_7647 酒肴

酒肴は、玉子焼き、竹輪の中心にキュウリが入れられたもの、金山時味噌のような味噌と大豆を和えたもの、なます、などヴァラエティ豊かな酒肴であった。
自ずから酒が進むというものである。

1img_7652 お品書と鈴

更に何か酒肴を追加しようということでYH氏に選んでいただくと、「たたみいわし」を挙げられた。
当店で何かを注文する際には卓上の鉄鈴をそこはかとなく鳴らして合図するということが決まりごとの一つである。
この鉄鈴は一寸持ち上げるだけで小さな音を発するが、店主殿がそれを聴き逃すことはめったに無いのである。
先述の通りYH氏は初めての来店であられたことから、鉄鈴を鳴らすようお薦めした次第であった。

1img_7650 たたみいわし

供された「たたみいわし」は程良く炙った後に醤油が軽く掛けられていて、炙られたことによりクリスピーな歯応えと軽く香ばしい味わいが生まれ、これが「白鷹」と好い相性であった。

1img_7651 みそしる

次いで、味噌汁が供され、清酒で覆われた胃の内面がリフレッシュされたのであった。

1img_7653 味噌でんがく

更に追加で酒肴を一品いただこうということになり、YH氏選んでいただいたのが「味噌でんがく」であった。
二回目の注文もYH氏にお願いし、YH氏は今度は慣れた手つきで鉄鈴をそこはかとなく鳴らされたのであった。

供された「味噌でんがく」は蒟蒻の上に柚子であろうか、淡い柑橘系の香りがするものであった。

1img_7655 乾燥納豆

当店ではお酒の進み具合(注文の進捗)によって、酒肴が供される。
昨年も出たので憶えているが、「乾燥納豆」が「味噌汁」の後に供されたのであった。
私は昨年の6月以降抗凝血薬を服用しており、そのために納豆の摂取を禁止されていることから全量をYH氏に引き受けていただいた次第であった。
なお、心優しいYH氏は三本あった「味噌でんがく」の二本を私に譲ってくださった。

1img_7658 風鈴

ところで、窓には簾が掛けられていて、ここを通してそよ風が時々流れていった。
そして、階下からは湯浴みの音がいつものように6時半を過ぎた頃合いに聞こえてきた。
その音は、手桶で掬ったお湯で掛け湯をされているような音であった。

私からは、妙齢のご婦人が湯浴みされているように推察した旨を伝えると、YH氏は逆に爺様が掛け湯をされていることを思い受かべられたとのことであった。
真逆の光景である。
願わくばお座敷に出る若くて綺麗な芸者さんが身支度を整える前にされる湯浴みであれかし、と思う処であるが・・・。

1img_7660 

1img_7661 日も落ち、行燈の明かりが目立った

   

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2016年9月25日 (日)

神楽坂/ 伊勢藤 (清酒 白鷹)

1img_4659 伊勢藤

一昨日は均ちゃんからの誘いを受けて急遽神楽坂で一献かたむけることとなった。
なんとも嬉しい誘いである。
JR飯田橋の駅前で17時に待ち合わせたが、行き先は決めていなかった。
そこで、私から候補を提示してみたのであったが、焼鳥、フランス料理、韓国宮廷料理は全て予約でいっぱいとなっていたのであった。
しからば、ということで基本的には予約を受け付けないと思っていた「伊勢藤」に向かったのであった。
縄暖簾を潜り、店内に足を踏み入れると
予約をした者であるのか
誰何されたのであった。
予約はしていなかったものの未だ奥の座敷には余裕があったようで、窓際の卓に着くことができたのであった。

早速、燗をつけるか冷や(常温)で飲むのかを尋ねられ、いつものように燗をつけてもらうことにした。
当店では直ぐ傍に在る「毘沙門天」様への奉納酒である清酒「白鷹」のみが供される、ということは以前にも書いた通りである。
ビールなどという言葉を発しようものならば即座に放店(店を追い出されること)となるが、かろうじて女将さんの慈悲深く広い心によって居続けることが許されるのであった。
そして注文を付けることができるのは、白鷹の温度、それも二種類のみなのである。

「白鷹」が供されるまでの間、小声で話をしていると、窓から心地よいそよ風が入ってくるとともに、階下の風呂場から湯を使う音が聞こえてきた。
私が見目麗しい女性が湯浴みをしている音であろうかと言うと、均ちゃんは爺さんであろうと言う。

1img_4647 肴

1img_4648 肴

1img_4649 肴

「伊勢藤」では、清酒「白鷹」が供されるとともに一汁三菜が小皿で供されるのである。
どれも「白鷹」に相性の佳い肴であったが、その中身については素材に知見が無いことに加えて種類が多かったことから記憶するところではない。
いずれの肴も美味であったが、最後に供された豆腐の味噌汁は特段に美味であった。

1img_4651 お品書

暫らく清酒「白鷹」と酒肴を楽しんでから、お品書の中から均ちゃんが「たたみいわし」を注文した。

1img_4650 たたみいわし

「たたみいわし」は咀嚼を続けていると旨味が広がり、清酒「白鷹」を含むと佳い香りが立つのであった。

1img_4652 干納豆

銚子が3本目以降は肴が一品づづ供されるが、最初が「干納豆」であった。
私は血液凝固防止薬を服用していて「納豆」を禁じられており、全て均ちゃんに引き受けてもらった。

1img_4653 明太子

次いでお品書から「明太子」を選んだ。
これは辛味に尖ったところのない上質の味わいを呈していた。

1img_4654 肴

お銚子が4本目になり、素材は聴いたものの忘れてしまったが、これも良い肴であった。

1img_4655 伊勢藤のポリシー

この日は、約1時間半ほど居た後に店を出た。
軒行燈を見ると、変わらず若山牧水の句が認められた軒行燈に灯が灯されていた。
また、軒行燈の外に向かった側には「紅塵裁断」と認められているが、国語辞典を調べると「紅塵」とは「世の中の煩わしさ」のことと書いてあった。


   

2015年11月 8日 (日)

神楽坂/ 馳走 紺屋 (清酒・料理をアラカルトで)

1dsc01561 馳走 紺屋の玄関

11月3日はM社の先輩であるMI氏と神楽坂の「馳走 紺屋」で会食の約束をしていた。
「馳走 紺屋」は落ち着いた雰囲気のお店で、2年半ほど前にMI氏と初めて伺って以降折に触れ訪れる場所となっている。

1dsc01559 JR飯田橋駅西口

後で万歩計を見るとこの日は神楽坂に着くまでに1万歩を超えて歩いていたようで、体が求めていたのであろうか「CANAL CAFE」で少し休憩をしてからMI氏と待ち合わせたJR飯田橋駅に向かった。
MI氏はおおらかな性格の人であるが約束は違えない人で、待ち合わせの17時半に少し早いタイミングで姿を現された。
お互いに元気な様子を慶びあい、「馳走 紺屋」に向かって神楽坂を登って行ったのであった。

1dsc01588 大木戸

神楽坂のメインストリートから横道に入り、「Bar Stone Pavement」の前を通り抜けると「馳走 紺屋」のある敷地に入る大木戸が見えてきた。

1dsc01562 前庭

大木戸を潜り、前庭の石畳を行くと「馳走 紺屋」の玄関である。

1dsc01564 玄関脇

玄関には「馳走 紺屋」と染め抜かれた紺の暖簾が掛けられており、その脇には巨大な魚の干物が軒から下げられていた。
玄関の引戸を開けると歳の頃は20歳台前半と思しき3人の美麗な女性が迎え入れてくれた。
靴を脱いで通されたのは何時ものカウンター席のある部屋であった。

1dsc01577 焼酎のラインアップ(カウンター席の向かい側)

1dsc01585 清酒のラインアップ(カウンター席の向かい側)

カウンターの中央に席が設けてあり、ここからは当店で供される焼酎や清酒の一部を眺めることができる。
この日のカウンター席担当の女性も清酒に関する知識は豊富であり、同じく酒類に造詣の深いMI氏の質問に応えておられた。
因みに、MI氏と酒席を同じくする際には私は飲み物の選択は全てMI氏に委ねており、この日も良い清酒をいただくことができたのであった。

1dsc01566 初亀(吟醸)

1dsc01568 

この日は始めから清酒をいただくことにして、MI氏が選ばれたのは「初亀」の「吟醸」であった。
一口含むと早春の花の様な清純な香りが鼻腔に達し、喉を過ぎた後も余韻が続くという佳酒であった。
まさにこの日の1本目に相応しい清酒であった。
なお、当店ではお銚子1本には1合半となっている。

1dsc01567 甘鯛と海老芋のお澄まし

最初に「甘鯛と海老芋のお澄まし」が供された。
甘鯛は身がホクリとして佳い口当たりであり、身から微かに出た甘味と香りがこれから始まる食事への期待を高めてくれるのであった。

清酒の肴として「刺身の盛り合わせ(内容はおまかせ)」、「合鴨とほうれん草のサラダ」、「鯖のへしこ」、「地玉子焼」を注文した。
私の個人的なこだわりであるが、料理は上記の順序で供されることを密かに期待していた。
以下に、供された料理を供された順に従って掲載させていただいた。

1dsc01570 合鴨とほうれん草のサラダ

まず最初に出てきたのは「合鴨とほうれん草のサラダ」であった。
ドレッシングはしゃぶしゃぶの胡麻たれに良く似た風味のもので、合鴨の肉やほうれん草の葉緑素系苦味と程良くマッチしていた。
合鴨は軽く燻製にされているようで、薫香を感じながら脂の乗った肉の甘味を味わい、次いで「初亀」の「吟醸」を口に含むのは至上の悦楽というものであった。

1dsc01571 鯖のへしこ

「鯖のへしこ」は「紺屋」に来ればほぼ必ず注文するもので、噛みしめる毎に滲みだす魚系たんぱく質の旨味と強めの塩のバランスが「たまらぬ」ものである。
ただ、「鯖のへしこ」は「刺し身盛り合わせ」を食べ終わるまで手を付けないでいたのは、私の頑固さかあるいは老醜というものであろうか・・・。

1dsc01573 刺し身盛り合わせ

「刺し身盛り合わせ」は総体的に質の良いもので、どれも美味しくいただいた。
写真は撮り忘れたが、福岡の甘めの醤油と荏胡麻の醤油の二種類が供されたのは料理人さんの矜持というものであろうか。
なお、魚は、「はた」、「縞鯵」、「まぐろ」、「金目」ということであった。

1dsc01575 地玉子焼

「地玉子焼」はお品書を見ずに出汁巻きと言って注文した一品である。
供されるのタイミングが早かったので少し冷めてしまったが、変わらぬ美味しさであった。

食事を進める間に、「結人(純米吟醸無濾過生)」、「佐久乃花(純米吟醸無濾過生原酒)」、「王禄(純米吟醸無濾過生)」と進めていった。
酔いが回るにつれて私の感覚は鈍くなっていったが、清酒は良い味わいのまま体に沁み渡っていったのであった。
なお、清酒は前回までは片口で供されていたが・・・。

1dsc01576 結人(純米吟醸無濾過生)

1dsc01579001 佐久乃花(純米吟醸無濾過生原酒)

1dsc01582 王禄(純米吟醸無濾過生)

1dsc01580 三味線の御師匠様

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2014年12月13日 (土)

神楽坂/伊勢藤(白鷹と肴)    [1]

1dsc00538 伊勢藤(入口は右側にある)

一昨日、管理部門の部長候補であるNM博士が私の退職を祝って一席設けてくれた。
本来ならば11月の中旬に会うことになっていたが、私が風邪をこじらせてしまったために、この日となった次第である。

JR飯田橋の駅に18時の待ち合わせとしていたが、17時50分頃であったがお互いに早く到着し、「伊勢藤」に向かった。
日は既に落ち、神楽坂は夜の装いを整え始めていた。

1dsc00534 善国寺山門

1dsc00533 毘沙門天様が祀られる本堂

HH博士は神楽坂には余り訪れたことがないというので、まずは「善国寺」の毘沙門天様に詣でた。
「善国寺」は夜の早い時間帯には開門されているが、遅くなると閉門されており、一献交わした後で詣でようと思ってもそれは叶わないのである。(もっとも酒気を帯びてお参りと言うのは不謹慎ではあるが・・・。)

毘沙門天様に詣でてから、「善国寺」の正面に位置する小道を奥に進んだ。
この小道の奥の右側に「伊勢藤」があり、建物の右側にあるくぐり戸を押して店内に足を進めた。

1dsc00537 行燈には店のポリシーが記されている

「伊勢藤」は非常に静かに酒を嗜むことが前提になっており、店内は静寂で満たされている。
したがって、くぐり戸に手を触れただけでその音を店主は聞き取り、「いらっしゃいませ。」との声が聞こえてきた。
因みに、現在は二代目の店主となっているが、初代店主の時には少し大きな声を出したりしようものなら厳しく窘められ、それでも続くようであれば店の外に放逐されるという凄まじいものであったらしい。
二代目になっても「酒を静かに楽しむ」というポリシーは変わってはいないが、二代目のお人柄を反映してか、変な堅苦しさは感じることは無い。

店内に歩を進めると、店主から店主の居られる囲炉裏の脇の席にするか、はたまた靴を脱いで上がる座敷にするかを問われたので、NM博士とはそれなりの話をするので店主から遠い座敷にさせていただいた。

座敷には、4人が座れる座卓が3卓あるが、意に反して最も店主に近い席を薦められた。
着席して「何をお召し上がりになりますか?」との女性の質問に対して「熱燗」をおねがいすると、「熱めのお燗ですね。」と柔らかく修正が入った。
因みに、「伊勢藤」は神楽坂定番の日本酒「白鷹」のみを供するのであって、女性の質問は飲み物の種類を問うたものではなく、「白鷹」の塩梅を問うたものである。
以前のことであったが、「まずはビール。」と宣うた客が、「当店は・・・。」と諭されていたのは明確に記憶するところである。

1dsc00536 右にあるのは猪口(普通のサイズ)

酒の肴に関しては、経木に10種類ほどの肴(料理ではない。)が記されているが、基本的には黙っていても3種類から4種類の肴が供されるのである。

この日は、「豆腐の味噌汁」、「ちくわ、さつま揚げ、緑豆、海苔の佃煮、の小鉢」、「明太子、小松菜のお浸し?、の小皿」、「玉子焼、ひじき?、???、の小鉢」が供された。(?印は記憶が定かではないか、あるいは不明。)
また、三合目には「乾き納豆」が供された。
いずれも肴として秀逸で、「白鷹」の燗酒が進んだのであった。
なお、料理の写真を撮る許可を女性に求めたら、断られた。
今回掲載する料理の写真は事前に撮ったもので、これ1枚のみである。

さらに、経木に書かれた肴から「くさや」と「明太子」を注文した。
NM博士に尋ねると「くさやは食べたことが無い」というので、注文した次第であった。

この「くさや」がくせもので、焼く臭いが店内に充満したのであった。
また、別のお客も「くさや」を注文したものであるから、暫しの間店内は「くさや」の臭いで満たされたのであった。
翌日、同じジャケットとコートで出掛けたのであったが、ジャケットかコート、あるいは両方から異臭を感じたのであった。

「伊勢藤」を出て、その足で次の店である「おけ以」に向かった。

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2014年6月21日 (土)

神楽坂/馳走紺屋(日本酒、料理はアラカルトで)

Dsc01948001 敷地への入口(かくれんぼ横町に面している)

先日、OBのMI氏からメールが送られてきて「梅雨ではあるが、雨を愛でつつ一献飲ろうではないか。」とのお誘いがあった。
これを受けて、昨日に神楽坂で酒宴を張った次第である。

MI氏は神楽坂エリアで誕生され、W大学を卒業されるまでこの地に居られ、当社の中では神楽坂の第一人者である。
このMI氏が今回選択されたお店が「馳走紺屋」である。

Dsc01947 馳走紺屋エントランス

「かくれんぼ横町」という通りを北に進むと、左手に敷地に通じる木戸門がある。
木戸門をくぐって池が設えられた中庭を通ると、「馳走紺屋」のエントランスに至った。
暖簾をくぐり、引き戸を開けると仲居さんと下足番の男性が笑顔で迎え入れてくれた。

靴を脱いで上がり、左手に案内されたが、そこにはカウンター席があり、我々は最も左の席に着いた。

Dsc01912001

Dsc01911

Dsc01913

このカウンター奥の席は、個室を隔ててではあるが中庭を眺めることができ、またカウンター向こうの焼酎や日本酒の飾りつけを楽しむことができる佳い席であった。

Dsc01925001 お師匠さん(清楚な中に艶やかさのある夏の装いで端座されていた)

なお、カウンター席のあるエリアの入口を入った処に三味線を弾く妙齢の女性が端座されており、我々が食事を始めるころから乙な音色を奏でて下さった。
流派等に関しては詳しくは伺わなかったが、「お師匠さん」とのことである。
音楽と言うのは往々にして押し付けがましかったり、趣味が合わないと騒がしかったりと感じるものであるが、このお師匠さんの奏でられる三味の音は心地良く、お酒が胃の腑に染み渡るように、当方の気持ちを和ませてくれたのであった。

また、カウンター内を切盛りする女性(後で教えていただいたが、愛さん、という名前である)が凄い美人で、加えて会話の受け答えも清々しい話しぶりであり、佳い酒席の幕開けとなった。

Dsc01910 生ビール

この日は夕方から空気が若干乾いたようになってはいたが相変わらず蒸し暑く、まずは生ビールでMI氏との久しぶりの会食に乾杯したのであった。
また、お通しとして「つみれのお吸い物」が供された。

Dsc01915 お通し(つみれのお吸い物)

酒肴については、お品書を眺めつ眇めつし(この辺りはMI氏も私もお酒を楽しみたいとの気持ちが強く、酒肴を選ぶのに時間がかかるのである。愛さんには随分と待たせてしまった。)、まずは「きびなごの唐揚げ」、「鯖のへしこ」、「地玉子焼」をお願いした。

Dsc01916 きびなごの唐揚げ

Dsc01917 鯖のへしこ

Dsc01918 地玉子焼

「きびなごの唐揚げ」辺りでビールを飲み終え、日本酒に切り替えた。
当店は、日本あちこちの比較的小さいが美味しいかつ個性をたたえたお酒を造る蔵元から調達されており、ここでもあれこれ迷いつつ、結局は愛さんに勧められた3種類の中から「天青」をいただいた。

Dsc01920 清酒は片口で供される

「天青」は非常に切れの佳い酒で、「きびなごの唐揚げ」の苦味や「さばのへしこ」の塩っぱさと佳い相性であった。

Dsc01926 清酒のお品書

次いで「鳳凰美田」に移ったのであったが、これは非常にフルーティな吟醸酒であった。

Dsc01921 鳳凰美田

更に、「はまぐり酒蒸し」(撮影を失念)、「豚の角煮」、「ふろふき大根」をお願いした。
併せて、日本酒は「王禄」をいただいた。

Dsc01933 豚の角煮

Dsc01931 ふろふき大根

この「王禄」は「口切り」のものが供され、口に含むと軽い発砲感が感じられた。
このような軽快なクリスピイ感のある日本酒をいただくのはお店では数年ぶり、家では数カ月ぶり、である。
「王禄」に続いて「凱陣」、更には「歌人」をいただいた。

最後に「玉子かけご飯」で〆ることになったが、御飯を炊くのに30分ほど要するとのことであったので、「王禄」を飲み終えるころに「玉子かけご飯」を注文したのであった。

Dsc01941 玉子かけご飯

日本酒の選択に際しては、愛さんの知識を随分参考にさせていただいたが、お陰で佳い酒を良い順番で堪能することができた。
愛さんには感謝である。

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2013年8月30日 (金)

神楽坂/伊勢藤(白鷹)

OBのMI氏と神楽坂で飲むことにした。計画した時は秋の気配が感じられる涼しい日々が続いた時であったので、「日本酒を飲もう」ということで、「伊勢藤」を選んだ。ところが、ここにきて猛暑再来となったが、初志貫徹で「伊勢藤」へ行った。

Dsc04645 伊勢藤

入店した18時30分頃には、既に数組の客が静かに飲んでいた。この店は、怖い店主が取り仕切っていて、高歌放吟どころか普通の会話ですら慎むように命じられ、従わない客は即刻追い出されることで有名であった。しかし、現在は店主も代替わりし、規制は緩くなっている。とはいえ、前回の訪問時には少し盛り上がった3人組み(男二人、女一人)が慎むようたしなめられていた。

Dsc04643 伊勢藤のポリシー

我々は奥の座敷に通された。まず冷にするか燗にするかを問われ、燗をお願いした。「伊勢藤」は「白鷹」一種類のみで、その他の酒は置いていない。この日も後から来た客は麦酒を注文しようとしたがないので、冷酒にしていた。

酒の肴は店主の決めた通りで、この日は最初の徳利2本で小ぶりの「もりそば」、「みそで和えた歯触りの良い野菜?」、「ホヤ?」、「味噌汁」、。(肴の名前は店のお姉さんに聞いたが全て忘れた。)

Dsc04632 酒は白鷹、最初に供された肴

Dsc04633 もりそば


Dsc04636 肴


Dsc04635 味噌汁が加わる

徳利3本目で「山椒の実?」が肴として出された。

Dsc04639 山椒の実?

テーブルの上の経木に別注文の肴がかいてあるので、MI氏の希望により「くさや」を注文した。注文するにも声を出してお姉さんを呼ぶ様な事は禁じられており、卓上の呼び鈴を控えめに振れば良いのである。呼び鈴を振った本人が「ちょっと音が小さかったかな。」と思う程度でも店の人にはどの卓で鳴ったかまで分かっているのがすごい。なお、茅場町で飲んだ時も同じであるが、MI氏はくさやがお好きなようである。

Dsc04637 呼び鈴

Dsc04638 お品書


Dsc04640 くさや

店の中はエアコンなどは無く、団扇と窓から流れ込む風のみが涼をとる源である。なお、開け放った窓からは、風呂で湯を汲み、体にかける「ザザー」という音が時折聞こえてくる。話し声もなにも聞こえてこないし、子供が湯遊びをする風でもないので、ひょっとしたらうら若き女性が沐浴する音かもしれない。

Dsc04641 店内(部分)、左側の窓から風と音が入ってくる

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