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2017年1月24日 (火)

両国/ もゝんじや (猪鍋、鹿鍋、熊ソース焼き、鹿竜田揚げ、ビール、熱燗)

1img_0100 もゝんじや

巷で喧伝されている「もゝんじや」とは当店の登録商号である。
実際には、店の名は「豊田屋」であり、猪料理を出す店である。
創業は享保三年(1719年)ということで、約300年の歴史を誇るのである。

先日、朋友のHO氏とともに「もゝんじや」を訪ねた。
予約は18時でお願いしていたが、HO氏はダイエットのためか昼食は軽食であった様子であったことから、早めに行くことにした。
霞が関から汐留まで歩き、大江戸線で両国に行き、そこから10分程歩くと「もゝんじや」の前に至ったのが17時を少し過ぎたという頃合いであった。
開店は17時となっていたので、入口の自動ドアを潜って店内に歩を進めたのであった。

1img_0099 入口には「白鶴の菰樽」

店内に入ると、直ぐ左手に「白鶴」の菰樽が積んであった。
HO氏は外で店の写真を撮っていたらしく、少し遅れて入って来た。

1img_0098 入口奥には鹿や熊の毛皮が吊るされている

HO氏を伴って二階に通じる階段を登ったが、階段の登り口には毛皮が吊り下げられていた。
この場所に何時も毛皮が吊り下げられているのであるが、入れ替えが行われているのかどうかは知る所でない。

1img_0058 床の間にはウリボウのはく製

二階に上がって、18時に予約していることを告げ、左手の部屋に案内された。
八畳ほどの部屋で、この日は両国で相撲が行われていてお客が多いようで、もう一組との相部屋となっていた。
あてがわれたのは部屋の奥で、床の間にはウリボウのはく製が置いてあった。

1img_0063 秘伝の味噌と割り下がはられた鉄鍋

先ずはビールでHO氏と乾杯した。
HO氏は初めての入店であり、氏の好みを尋ねながら選んだのは「猪鍋」、「鹿鍋」、「熊ソース焼き」、「鹿竜田揚げ」であった。
これで、一応ではあるが三種類の肉を味わえる組合せとなった。
料理の構成としては、「猪鍋」と「鹿鍋」は当店秘伝の味噌仕立てでいただくメインディッシュであるので、前菜として「熊ソース焼き」と「鹿竜田揚げ」をお願いしたのであった。
が、いずれの料理も時間がかかるので、段取りの都合から「猪鍋」を煮始め、煮えるまでの間に「熊ソース焼き」と「鹿竜田揚げ」が供されることになった。

1img_0065 猪の煮込み(猪肉、大根、蒟蒻、刻み葱)

「猪鍋」に先だって「猪の煮込み」が蕎麦猪口に入れられて供された。
これも味噌仕立てで良く煮込まれたものであったが、猪の肉は若干強い弾力で咀嚼を繰り返す歯を押し返してきたのであった。
基本的には味噌の味が濃いく感じられるが、咀嚼の繰り返しによって若干の苦味とコク味を帯びた猪の肉汁が感じられるようになるのであった。

1img_0070 猪の肉、豆腐、しらたき、葱、芹

1img_0071 猪鍋

仲居さんによると15分程良く煮てから食べるようにとのインストラクションがあった。
なお、別の仲居さんは10分から15分と伝えられたが、HO氏と私は良く煮ていただく方を選んだのであった。
ということで、実際には20分ほど煮込んでからいただいたのであったが、その味わいは総じて味噌の味であった。
猪の肉も、豆腐も、しらたきも、芹も、葱も、である。
さはさりながら、熱燗で口腔内を清浄にしてからそれぞれの具材を味わうと、具材に固有の味がそこはかとなく感じられるのであった。
特に、メインキャストである猪の肉からは、猪に固有と思われるコク味が滲みだしてくるのであった。
この日の猪は脂身と赤身の境にある筋が根性のある奴であって、噛みしめる回数が存外に多かったのであったが、このことが猪固有の味を引き出すのには良い方向に働いたのであった。

1img_0074 熊のソース焼き

また、「猪鍋」が仕上がるまでの間に「熊のソース焼き」が最初に供された。
最初にとは言っても仲居さんが注文を通してくれてから15分ほど経過していた。
やはり自然界から獲られた動物の肉にはしっかり熱が通されるようであると、勝手ながら推察した次第であった。
「熊のソース焼き」は、所謂ウースターソースをベースにし、そこにトマトケチャップを合せ、かつ胡椒で味を調えたような味わいのソースに包まれていた。
肉は左程堅いという訳ではないが、若干脂身と赤身の境にある筋が強力であった。
肉そのものの味としては、牛肉よりも鯨肉に近いように感じたのであった。

1img_0080 鹿の竜田揚げ

また「鹿の竜田揚げ」も「熊のソース焼き」に遅れること数分で供された。
「鹿の竜田揚げ」は表面はサクリとした食感であったが、肉は柔らかくチキンのササミに近い口当たりであった。
味はヘモグロビン成分が多い肉の特徴である軽い苦味が感じられたが、漬けダレの濃い味が勝っていて御飯のお供にも好いような味わいであった。

1img_0084 鹿の肉、豆腐、しらたき、葱、芹

1img_0085 鹿鍋(鹿の肉は直ぐに煮えるので少しづつ煮るのである)

「猪鍋」を食べ終えて、忙しさを増したお姉さん達に「鹿鍋」をお願いした。
お姉さんによると、鹿の肉は直ぐに出来上がるので少しづつ煮るのが良い、とのことであった。
お姉さんのインストラクションに従って、煮え過ぎない内にいただいた鹿の肉は若干のレア感をのこしていて、たいそう柔らかい口当たりであった。
ここでは、HO氏が二枚づつ肉を鍋に入れていってくれたが、すっかり氏の手を煩わせてしまったのであった。

「鹿鍋」食べ終わるまでに、瓶ビール1本、熱燗六合をいただいた。
結構好い気分であった。

1img_0094 〆のうどん

最後に、うどんを一人前注文し、残ったお汁で煮ていただいた。
濃い味であったが、なかなかの美味であった。

1img_0088 薬味は一味唐辛子と山椒

なお、全ての料理に共通してであるが、少しの薬味を好みで付けると味に変化が現れて、これはこれで捨て難い味わいであった。

1img_0103 剥製の猪が店の外に吊るされている(このはく製はずっと変わらないで吊るされている)

1img_0105 JR両国駅

「もゝんじや」を出た後、HO氏とはJR両国駅の前で再会を約して別れた。
この日は、稀勢の里が優勝を決めた日であった。
稀勢の里の優勝にあやかる訳ではないが、HO氏も将来について多々考えがあるとのことであり、氏の明るい未来を念じたのであった。

   

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コメント

この逆さ吊りの猪には見覚えがありますねぇ。以前にもご紹介いただきましたかな。
剥製もなかなかの迫力ですが、毛皮がペロリンと無造作にひっかけてあるのが、強烈な印象であります。
当地でも「熊の肉カレーの缶詰」など目にすることはありますが、いまだトライするには至らず・・・。
もっとも鹿肉は、増えすぎたエゾシカの有効活用ということで割合手軽に入手でき、我が家でも何度か
食卓にのぼりました。クセもなく食べやすかった気がいたします。鉄分豊富、低脂質で女性にぴったり、
なんぞと宣伝しているようですよ。鹿肉がお気に召したようなら、ぜひご友人とご来道ください。

Kabochanさん
以前の記事をご記憶いただき、光栄にございます。
今回は、ペロリン毛皮にご興味を持たれたようですねェ。
残念ながら近くに寄った訳ではなく、その実体がどうなっているかは定かではございません。
ところで、流石は北海道ですねェ。
こちらでは入手できそうにないエゾシカが手に入るとは、興味津々なことです。
馬肉に近い味わいなのでしょうか。
馬と鹿、一緒に食べると・・・、・・・。

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